2017年9月21日木曜日

ニュージーランドでお医者さん:処方されたお薬について

季節の変わり目、我が家も子供たちが順繰りに風邪をひいています。

そんな中でお世話になっている風邪薬たちについて、ニュージーランドで処方された経緯も含めて、自分の忘備録もかねてまとめてみました。




どれも子供たちが処方されたお薬です。小さなお子さんがいるご家庭では見る機会もあるかもしれません。

なお当方は医療の専門家では無いので、各医薬品の細かな情報(副作用とか)については参考リンクや医療機関にて聞いていただけるようお願いします。

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痛み止め・解熱剤


PARACETAMOL:パラセタモール

パラセタモールというのは国際一般名で、アセトアミノフェン(米国一般名)と同義です。Wikipediaによると米国と欧州で最も頻繁に使用される鎮痛薬だそうです。

参考:Wikipedia(アセトアミノフェン)

ニュージーランドでも熱・痛みというとパラセタモールを処方されます。

ニュージーランドで多くの過程で常備薬として利用されるパナドール(Panandol)に含まれる主な成分です。パナドールはスーパーでも薬局でも購入可能です。

日本での類似医薬品:ノーシンやカロナール
「頭痛にノーシン!」でおなじみのノーシンや「生理痛にはカロナール」のカロナールは主成分がアセトアミノフェン(=パラセタモール)です。(他にも成分が含まれます)

今回ニュージーランドで処方された経緯:
パラセタモールを使った商品パナドール(Panadol)は家でも常備薬として購入しておいてあります。

その他、3歳の息子が風邪をひいて、熱を出した際にはシロップ状のパラセタモールを処方されました

その際の使用量は120mg/5mlの濃度のものを1回あたり9ml、最高一日4回までとの使用料でした。(この時の息子の体重は13kgでした)

その他エピソード:
ニュージーランドで第一子を出産した際には、このパラセタモールは妊婦でも使用可能とのことで、医者にて処方されました。

初期の陣痛が辛かったらパラセタモールを摂取して凌いで良い、と看護師・助産婦からのアドバイスまでありました。

それが正しいかどうかは別として、きわめて安全な凡庸性の高い解熱鎮痛剤として多用されている感じがします。

また、同じくニュージーランドにて、パラセタモールは医療的に安全に利用できる容量の幅が狭く過剰摂取になりやすい薬のため、容量は守って使用することが特に重要だといわれたことがあります。

IBUPROFEN:イブプロフェン

イブプロフェンは非ステロイド系消炎鎮痛剤 (NSAID) だそうです。

一般的にはこちらも鎮痛剤として頭痛薬などに入っているイメージがありますが、消炎作用があるところがパラセタモールとの主な違いになります

ニュージーランドでは先のパナドールと並んで人気の市販薬、ニューロフェン(Nurofin)の主成分がイブプロフェンです。

参考:Wikipedia(イブプロフェン)
Health NavigatorNZ
お薬選びヘルパー

日本での類似薬品:ブルフェン、バファリン、イブA錠
日本でイブプロフェンを含む市販薬としては、バファリンやイブA錠がある様です。(他の成分も配合されています)

今回ニュージーランドで処方された経緯:
小学生の長男が本当に久しぶりに中耳炎になりました。それでかかりつけのお医者様に掛かった際に、イブプロフェンのシロップを処方されました。(この時は同時に抗生物質も処方されました。)

その時は「パナドールじゃないんだー」と思いましたが、中耳炎だったので炎症を抑える消炎作用のあるイブプロフェンになったのかもしれません。

体重18キロの体重の息子で、100mg/5mlを1回9ml(180mg相当)、一日3回服用するように指示されました。


抗生物質

中耳炎にもらった:DEPRIM

抗生物質(Antibiotic)の1つDeprimはサルファメソキサゾール(SMX or SMZ)とトリメトプリム(TMP)という抗生物質の成分を2種類含むお薬で、ST合剤と呼ばれる種類のお薬です。

今回私たちが処方されたのはDeprim Oral Suspensionというシロップ状のお薬です。

Deprim Suspについては添付文書と思われるものを見つけました。→http://www.medsafe.govt.nz/profs/Datasheet/d/Deprimsusp.pdf

服用一回5mlあたり、サルファメソキサゾール(Sulfamethoxazole) 200mg と トリメトプリム(Trimethoprim) 40mg が含まれるようです。

参考:ST合剤

多くの細菌や真菌にも効果のある薬で、肺炎や膀胱炎にも利用されるようです

先の添付文章には、”Otitis Media=中耳炎”の治療において、急性中耳炎なら効果あり(慢性ならだめ)みたいな記述が含まれていました。

日本での類似薬品:バクタ配合剤、バクトラミン
バクタ配合錠/バクタ配合顆粒 (塩野義製薬)、バクトラミン配合錠/バクトラミン配合顆粒 (中外製薬)が同じ種類の日本のお薬のようです。

正直日本でもらった抗生剤の名前を憶えていないのでピンと来ませんが…

今回ニュージーランドで処方された経緯:
小学生の長男が中耳炎になり、処方されました。使用添付文章にも中耳炎(Otitis Media)に効くといったことが記載されているので、よくある用途の1つなのかもしれません。

5mlを一日2回、使いきるまで(1週間分)という指示を受けました。

その他エピソード:
抗生剤を飲みだすとお腹の調子を崩しやすい長男なので、腸内環境を整えるための乳酸菌のサプリを購入して同時に飲みだしました。

日本でも抗生剤を飲んだ後はビオフェルミンを飲んで腸内環境を整えようとしたりしますよね。

その目的で「Inner Health for kids」という3種類の乳酸菌が入ったサプリを別途薬局で購入し飲みだしました

含まれているのは、Lactobacillus rhamnosusとLactobacillus acidophilus(←乳酸菌たち)とBifidobacterium lactis(ビフィズス菌?)です。

薬局でも冷蔵庫で保存されていて見つかりにくいですが、小さな50g入りの瓶で2~30ドルでした。参考まで。


風邪・鼻水

LORATADINE:ロラタジン 

ロラタジン(Loratadine)はアレルギー性鼻炎や蕁麻疹・皮膚湿疹に用いられる抗ヒスタミン剤の1つです。

日本でも利用したことのあるお薬だったのですが、まさかのニュージーランドでも同様の物を処方されました。

なおロラタジンは第2世代の抗ヒスタミン剤と呼ばれるもので、眠気などの副作用が出にくいようです。

参考:ロラタジンWiki

日本での類似薬品:クラリチン
ロラタジンが成分名となり、商品名はクラリチンです。日本でも粉末と錠剤で処方されています。

今回ニュージーランドで処方された経緯:
ニュージーランドでは、3歳の息子が鼻水と咳のよく出る風邪を引いた際に処方されました

鼻水を止める目的で処方されたようです。この時は1mg/mlを1日1回10ml、夜に服用するよう指示されました。

日本でロラタジン(クラリチン)はむしろ小学生の長男のために、同じく風邪で鼻水を止めるために処方されていました。

また日本では、長男はアレルギー(じんましんとか食物アレルギーとか)が出やすい体質のため、アレルギー反応が出た時に抑えるためにもクラリチンを処方され、常備していました

今回のことで同じ成分の薬がニュージーランドでも処方していることが分かったため、次回長男にアレルギーが出た際にはロラタジンをお願いしようと思っています。


嘔吐下痢症

ONDANSETRON HCL Oral :オンダンセトロン

Zofran(ゾフラン)という商品名でも処方されているオンダンセトロンは、嘔吐に効果のあるお薬で、胃腸炎による嘔吐下痢や乗り物酔いにも使用される様です。

その他抗がん剤の副作用による嘔吐や、アメリカでは妊娠中のつわりにも処方されるようです。

参考:Wiki:オンダンセトロン
https://www.drugs.com/ondansetron.html

日本での類似薬品:ゾフラン
日本でも同じゾフランが、抗がん剤の副作用の嘔吐を止める目的で使用されているようです。

しかし胃腸炎の嘔吐を止める目的での使用は現段階では承認されていないようです。

今回ニュージーランドで処方された経緯:
3歳の息子が嘔吐が激しく、たぶん嘔吐下痢症というときに受診した緊急外来で処方されました。

その時は1錠飲んだところ20分後くらいから嘔吐はピタッと収まり、本人も気持ち悪さから解放されたのか元気になりました。

そのため嘔吐に対する効き目はすごくある薬だと感じましたが… 上記Wikiにも「小児での臨床はほとんどされていない」みたいな事書いてあるけど!大丈夫なのでしょうか。


ちなみに過去2回ほどこの薬を「子供の嘔吐下痢」で処方されたことがありますが、この2回の間でもその対応は違いました。2回は別々の嘔吐下痢で(両方NZ)、別々の医者でした。

1回目(小児科の医者)→ 3歳の息子の嘔吐で1錠だけ処方。1回飲ませて少し回復したので、このお薬はここまで。後は嘔吐下痢の症状が治まるまで様子を見ながら水分補給してみるよう指示される。

2回目(近所の医者)→ 3歳の息子の嘔吐で箱ごと(20錠)処方。一日3回飲ませて、嘔吐を抑えながらどんどん水分補給と出来る範囲で食事もとらせるよう指示される。


...このように、なるべくお薬は使わないで様子みたい派と、ガンガン薬を使ってでも回復を優先したい派、という感じでした。この様にお医者様によっても薬の出し方が違うということはよくあるようです。


今回は以上です。海外へ移住すると、使い慣れた&聞きなれた名前の薬が無いため困惑することも多いです。同じようなお薬に遭遇して情報を探している方の参考になれば幸いです。

Children's Health A to Z for New Zealand Parents
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