2017年8月11日金曜日

ニュージーランドの不動産、物件販売数が昨年7月に比べて1/4も減少!



今朝いつものようにニュージーランドのニュースをNew Zealand Heraldのホームページでチェックしていると、気になるタイトルが!
Plummeting house sales prompt plea for lending squeeze to end

「住宅物件販が急落、住宅ローンの締め付け解除へ嘆願の声」

*思いっきり意訳です汗
元記事はぜひNew Zealand Heraldのホームページからご覧ください。



記事内容の要点


  • ニュージーランドの不動産協会が今朝(2017年8月11日)、2017年7月分の不動産の統計を発表した
  • それによると、昨年2016年の7月に比べて、販売数が24.5%も減っていた
  • 不動産協会は銀行による住宅ローン条件の締め付けと、その他の環境的理由が原因と考える
  • オークランドの物件販売価格の中央値は$830,000で若干減少
  • オークランドの物件販売数は先月(20176月)に比べて8.8%減少
  • ワイカトエリア、ウェリントン、ベイオブプレンティ―エリアなどでも物件販売数
    が先月(20176月)に比べて減少した

...といった内容のものでした。 

ニュージーランドの不動産協会=REINZの統計情報

今回のニュースは主にニュージーランドの不動産協会による統計データに関するものでした。ニュージーランドの不動産協会とは、Real Estate Institute New Zealandの略でREINZと呼ばれています。メンバー登録?とかもあるようで色々活動をしているようですが、申し訳ないことに紹介できるほど私は良く知りません(今後勉強していきたいです!)。

しかしその重要なお仕事の一つとして、不動産販売に関する統計を公開しています。ホームページに公開されているので、誰でも閲覧可能です。

こちらで見れます。PRESS RELEASE - July 2017というやつですね。

PDFファイルが提供されており、5ページのレポート記事としてまとまっているので読みやすいですね。それでも不動産情報に疎い私としては、読んだところで?って感じはありますが…

販売数が去年に比べて激減!オークランドでも

不動産売買数の減少は、数か月前からちょくちょくとインターネット上でニュース記事になっていました。昨年から住宅ローンの借り入れの条件が厳しくなった効果が出ていると言われています。

かと言って住宅の価格が急に落ちるわけではありません。家を売りたい人にとっては、去年よりも売り手が決まるまでに長い時間がかかったり、住宅販売のオークションの際に人を集めるのが大変だったりという苦労が増えたようです。

販売数が落ちると、不動産業の側としては販売を仲介することで収入が減るわけですから困るでしょうね…

この銀行による住宅ローン条件の締め付けとは?

ニュージーランドでは近年、あまりに不動産売買が過熱して価格が高騰していたので、これを緩和させるために、国のReserve Bankが住宅ローンの貸付の条件を厳しくしました。調べたところこの締め付けは2016年の10からだそうなので、まだ最近始まったのですね。

どのような条件になったのかについては、Reserve Bankのホームページが1目でわかりやすい図を作ってくれてあります。こちら⇒


  • 自分で住む住宅を購入する場合は、住宅価格の最低20を頭金とすること(=最高で購入価格の80%までしか借りられない)
  • 投資物件(賃貸用)を購入する場合は、住宅価格の最低40を頭金とすること(=最高で購入価格の60%までしか借りられない)
  • 例外的に頭金が少なくても貸して良い枠も設けるが、住宅用物件の場合はローン案件全体の10%まで、投資用で5%までですよ。

…というものです。

現金資金がガッツリないと不動産を購入できなくなった

つまり、NZD800,000ドルの物件を購入する場合、自分が住むなら160,000 ドル、賃貸用なら320,000ドル、最初にポーンと払えるように準備しておかないといけないということで、購入のハードルを上げたものです。

今までは、自分の住宅を既に持っている人がそれを担保にローンを組み直して賃貸用物件を次々に買うというパターンが多かったようですが、頭金が高くなったことで難易度があがりました。一方、自分の初住宅を購入したい子育て世代にとっても、貯めなければいけない頭金が増えたので大変なのはもちろんです。

販売数が20177月は特に落ち込んだ他の理由とは?

どう考えても主な理由は上記の住宅ローンの貸付条件締め付けだと思いますが、Heraldの記事やREINZのレポートによれば、他にも特に7月は売れにくかった理由があるそうです。

  • 今年の7月は学校の長期休暇があった →家族旅行などで不動産販売どこじゃ無かった家族が多かったのかな?
  • 今年の7月は選挙がもうすぐ →投資家は選挙の動向を見据えるために選挙前は動きが鈍るらしいです。
  • 今年の7月は記録的な雨の量だった -→これは…やはり天気が良いほうがオープンハウスとかにも人が入りやすいし、物件に対して良い印象を持ちやすいのかな?(住宅購入経験無いからわからないけど



今後の不動産業界はどうなるのか…

さて上記のNZ Heraldの記事に戻りますが、記事のタイトルではまるで不動産業界が「ホームローンの貸付緩和して~」と叫び声を挙げているような印象でしたが、別にそういう声明を挙げた、とかでは無さそうですね。

まだ銀行によるローン締め付けが始まって時期が早いですし、オークランドに住む一個人としては、これで住宅の価格が落ち着いて最終的には購入しやすくなるなら良いなぁと思います。

だって「オークランドの物件販売価格の中央値は$830,000」って十分高いでしょう~。どこかのネットニュースで見ましたが、オークランドは「平均給与のわりに住宅価格が高く住宅購入しにくい都市」の世界ランキング上位らしいですし…

最近私が住んでいるオークランド郊外の住宅街でも本当に物件販売、オープンハウスの立て札を良く見ます。これが示すのはまだまだ不動産販売が活気があるということなのか、それとも不動産販売に苦戦していて立て札が溜まっていっているのか?今後の動向が気になるところです。

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