2017年8月10日木曜日

ニュージーランドの幼稚園は週3回無料!?



我が家の息子も3歳になり、近所の幼稚園に行くようになりました。そうなってから知ったのですが、何とニュージーランドでは3歳~5歳の子供は、16時間x週3回まで無料で幼稚園に行くことができるという、とてもありがたいシステムがあります。





幼児教育全般=ECEとは?

日本では幼児が行く保育施設を、託児所や幼稚園、保育園といったように形態ごとに呼び分けていますね。ニュージーランドでは、幼稚園(=Preschool)や保育園(=Daycare)といった個別の呼び方以外に、幼児教育全般をひっるめてEarly childhood education、略してECEと呼びます

特定の条件を満たして認可された保育園や幼稚園は、幼児が集団生活を学ぶ場としてECEサービス施設(=ECE Services)と呼ばれます。このECE Servicesは政府から認可施設としての補助金を受け取ることができます。

3歳以上の子供は週20時間まで無料で幼稚園に行ける

ニュージーランドでは、ニュージーランド国内に住むすべての子供が3歳以上になると、1週間あたり20時間までこのECE Serviceを無料で受けることができます。

厳密には、認可されたECE Serviceで週20時間保育を受ける分のコストが、政府からの補助金によって賄われます。この補助金の大元をたどれば税金なわけですが、このように子供の保育に還元してくれるというのは、子育て世代には大変ありがたいですね。

対象となるのは、国籍など関係なくすべての子供となっており、ニュージーランドに住んでいる日本人の子供でももちろん対象になります。20時間無料が適応になるのは年の初めとか学期とか関係なく、子供が3歳になった時点からです。子供が3歳の誕生日を迎えたら、自宅の傍のECE Serviceを探して週20時間、通わせて貰いましょう。

ECE20時間無料に関するホームページはこちら⇒



20時間無料の時間配分は施設ごとに異なる

さて週20時間無料と聞くと、合計20時間まではいつでも子供を保育してもらえるようですが、それは違います。子供を預ける施設によって、基本的な預かり時間帯が各施設ごとに設定されているからです

施設ごとに、午前コースなら何時から何時まで、一日コースなら何時から何時まで、と言うように保育時間の枠が設定されています。ECE認可の施設はそれなりの規模の幼稚園・保育園が多いですが、そのような施設では好きな時間から好きな時間まで預かってくれるところはほとんどありません。

加えてECEの無料時間にも、一日の無料ECEの上限は6時間までという利用法の制限が設けられています。一日朝から晩まで8時間の保育をすべて無料ECEでカバーはできません。

Preschoolは日本でいう幼稚園

日本の幼稚園に該当するニュージーランドの施設はPreschoolと呼ばれています。3歳前後~5歳前後の未就学児を対象とした保育施設で、2歳以下の赤ちゃんの受け入れはしていません。保育時間も決まっており、9時頃開園~午後3時閉園や、8時半開園~午後2時半閉園といった学校時間に合わせた6時間くらいの保育時間が多いです。

中には8時間保育を行っている幼稚園もありますが、私立で費用も高めのところが多い印象があります。9時よりも前から3時過ぎの保育が必要な場合、02歳児の保育が必要な場合は、Preschoolではなく日本でいう保育園い当たるDaycareKindergardenを探す必要があります


幼稚園(Preschool)なら週3回無料で通える!

では幼稚園に無料で通う具体的な場合を想定してみましょう。ある幼稚園=Preschoolでは朝9時~午後3時が基本時間で、この幼稚園に通園するとなると一日当たり丁度6時間の保育となります。

20時間の無料範囲となると、6時間x3日=18時間となり、週3日間まで幼稚園に無料で通えるということになります。え、週20時間までに2時間余る?計算上はそうなのですが、幼稚園は残り2時間分だけの保育はしてくれません。

…というわけで、20時間無料ECCを幼稚園で受ける場合は、週3日間まで無料で通えるということになります。

幼稚園は週3日?週5日?

以上のように週3日無料で幼稚園に通えますが、では月~金5日間の残りの2日間は?というと、これには2パターンあります。

まずは無料の3日間分だけ幼稚園に通い、残りの2日間は家にいるというパターン。これならば保育料は余計にかかりませんが、親が2日間面倒を見る必要がありますね。

「え~、日本なら幼稚園は月~金あるのに、ニュージーランドでは幼稚園の間は週3だけ?」「週に 2日は完全自宅保育になるのはつらいなぁ」と思うかもしれません。しかし、ニュージーランドでは5歳になったら小学校に週5日間、通い出します3日だけ幼稚園+週2日は自宅家という生活スタイルを送るのは、3歳から5歳までのせいぜい2年間ということです。

5歳になるまでだから、割り切って無料の3日間だけ幼稚園に通えれば十分という考え方もありますね。同じ幼稚園の子の親御さんを見る限りでは、このパターンが多いようです。

もう一つは、幼稚園に自費で残りの2日間も通わせるという手です。これについては、実施状況や価格が施設ごとに大きく違います。ざっと調べただけでも、幼稚園(または保育園)ごとに一日当たりの価格が40ドル台~90ドル台と大きく違います。利用を検討している施設ごとに、詳細について問い合わせるしかないでしょう。

幼稚園に週3、無料ECEで通う場合は費用はすべて無料?

では、無料ECEでカバーされる範囲内で幼稚園に通う分には完全に負担はゼロか?というと、そうでもありません。無料ECEが提供されるのはあくまで週20時間の基本の保育料ですので、場合によっては追加の料金が掛かることがあります。

たとえば、最初に幼稚園・保育園に入園する際の入学金的な諸費用が掛かる施設もあります。他には、多くの幼稚園では園で使用する園児用の文房具(フォルダーだったり、引き出しとか、園によって違いますが)を最初に購入する必要があり、これは保護者が自費で払う必要があります。

給食がある保育施設ならば、給食代はECE無料とは別に親が自費で払う必要があります。遠足、スポーツ教室など何か特別教室が保育施設で開催され、そのための特別な参加料は別途支払う必要があります。

他にも、多くの幼稚園・保育園では、運営の補助をするために寄付金も募っています。寄付金集めを親も手伝う場合と、親が寄付金を直接保育施設に支払う場合、両方の方法を併用している場合とあります。

幼稚園に週3回通わせる基本の保育料は無料でも、ちょこちょことした出費は1年を通してあると考えて良いでしょう。この辺に関しては、幼稚園のスタッフや、その幼稚園に通う親御さんに具体的に聞いてみるのが一番です。

それでも週3無料は大助かり!

さてうちの子供も、3歳になったので一日6時間、週3回幼稚園に通っています。慣れないうちは泣いて嫌がっていましたが、半年たった今はお友達もでき、お迎えに行くと「幼稚園、楽しかったー」と楽しそうに話してくれるようになりました。

3とは言え、基本無料は大変ありがたいです。長男が日本の幼稚園に通っていたときは、一日6時間(9時~3時)を週5で月3万円くらい掛かっていましたから、3まででも無料ってすごいと思います。

子供が集団生活を学ぶ場として重要なのはもちろん、親にとっても子供から週3回解放されて使える時間が増えるのは大変ありがたいですね。ニュージーランドで子育てをする方&する予定の方は、子供の3歳の誕生日が視野に入ったら、近くの幼稚園を見学に行ってみましょう!

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