2017年8月4日金曜日

国際結婚10年目:国際結婚して大変だなと思うこと その1




私たち家族は実は、私が純正日本人、主人がニュージーランド人、子供たち2人がいわゆるハーフという国際結婚家族です。国際結婚というものをして早10年、出産・子育てを経て、金銭的や時間的な余裕はありませんが、ここまではまあまあ平和で順調に来れたと思います。

そんな中でも、「こういう時に国際結婚だと大変だな」と思うこともありました。正直愚痴ばかりで、解決策のような情報は無いのですが…家族のこれからについて考える意味でも、国際結婚してからについてちょっと書いてみたいと思います。

国際結婚は10年目からが勝負

私と主人が結婚したのは26歳の時。まだ若くて仕事も始めたばかりで忙しく、勢いよく結婚したと思います。私の主人はニュージーランド人、私は日本人ですが、ニュージーランドで出会いました。日本-ニュージーランド間での遠距離の期間も含み、何年も付き合ってからのゴールインでした。

今年で無事10周年を迎えます。10年の月日は早かったですが、私たちも36歳、確実に年をとりました。そして10年前はあまり考えていなかった事を、色々と考えるようになりました。子育て、親の介護、自分の老後…などです。

これらは国際結婚関係なく、どのような人でも直面する問題だと思います。しかし、これらの問題の中に、「国際結婚」という状況だからこそ、より頭を悩ませる部分があります。そして、「国際結婚」したことによって本当に大変な思いをするのは、むしろこれからだと感じるようになりました。

里帰りにお金がかかる

国際結婚カップル本人たちは一緒に住んでいるけれど、親世代は異なる国に住んでいる場合が多いのではないでしょうか?我が家もこのパターンです。

この場合、当たり前ですが、異国に住んでいる方の親に会いに里帰りするには、通常より多くのお金がかかります。距離にもよりますが、国をまたいでの移動となれば、往復1020万円は航空代金だけで吹っ飛びますよね。

自分と配偶者が配偶者の母国に住んでいる場合

私も現在このパターンなのですが、自分が日本から離れ配偶者の母国で住んでいる場合、若い時はまだ数年に一度くらい帰国すれば良いと思っていました。しかし自分に子供ができたり、親が年老いていくにつれ、なるべく頻繁に顔を出してあげたいと思い始めました。そしてその「頻繁に」顔を出したい希望と、一回の渡航に掛かる費用との間で悩みます。

自分と配偶者が日本に住んでいる場合

逆の場合はどうでしょう?配偶者が日本に来て一緒に住んでいるけれど、配偶者の家族は母国に住んでいる場合です。結婚前はあまり配偶者の母国に行く必要性は感じなかったかもしれません。しかし結婚して夫婦になれば、たまには二人で配偶者の母国の義両親に顔を見せよう、となるでしょう。

配偶者の母国の文化が大好きだから進んでいきたい!という場合ならばまだ救われますが、旅行先としては特別行きたくないのに「親戚付き合い」の一環として訪問する必要があり、かつ金銭的に掛かるということになると、かなり精神的に痛いと想像できます。

親世代はまもなく渡航できなくなる

私たちが母国の義(両親)に会いに行かなくても、親がこっちに遊びに来てくれれば良い!と思うかもしれません。確かに自分も親も若い時は、その通りです。親が自分たちにとっての異国に旅行して、現地に住む娘・息子に案内をしてもらえるというのは、間違いなく素敵な体験です。

しかし結婚10年して自分たちが3040代になると、親世代はすでに6070代。多くの病気の羅漢率は65歳を境に高くなってきますから、これくらいの年齢になると、徐々に健康状態に問題が出始める方が多いです。

そして健康状態に問題が出てくると、旅行自体は可能な健康状態でも、本人達が国際的な移動には消極的になってきます。持病ができると、旅行保険も加入しにくくなり、「もしもの時」の医療コストの不安などからも、渡航が難しくなります。

そして健康状態が悪くなればもちろん移動自体が不可能になります。お金云々以前に、若い世代が会いに行くしか方法が無くなるのです。

親世代に孫を見せたくても大変

また結婚10年もすると、子供が生まれて子育て真っ最中!という夫婦が増えてくると思います。子育て経験者は誰もが言うことですが、子供はお金がかかります。これは日本でも、外国でも、お国事情こそ異なれ同様に「子供はお金がかかり」ます。

それでも子供は可愛いです。そして親世代にとっては孫ですね。私にはまだわかりませんが、孫ってとても可愛いらしいです。親世代は孫に会いたいと思うし、国際結婚カップルもまた、双方の親たちに子供をなるべく触れ合わせて、家族の絆や両方の国の文化を受け継いでほしいと感じますよね。

でも…同じ国に親は良いのですが、異なる国に住む海外の実家に子供を連れて行くのは大変です。幼い子供を連れての飛行機での移動では、親はくたくたになります。特に子供が乳児の間は訳が分からず怖がって泣いたり、飛行機内での気圧の変化に耳抜きがうまくできず耳が痛くて泣いたりしますので、とても可哀そうになります。

子連れ海外渡航のコストは馬鹿にならない

そして子連れでの海外移動は超お金がかかります。若くて自分1人飛行機で移動していた頃の比ではありません。

子供が2歳までは無料の国空会社が多いですが、2歳以下の子供を連れての飛行機での長距離旅行は大変なので、片親のみではなく、夫婦で行くことになります。この時点で一人分の渡航費用x2ですね。

子供が3歳から小学生くらいまでは、大人の5割から7割の運賃になる場合が多いでしょう。3歳の子供の航空券に大人の金額の7割掛かるって、正直かなり痛いです。そして子供が成人するよりも早く、小学校卒業くらいから大人料金が掛かるようになってしまいます。

自分一人なら往復15万円で済む渡航でも、夫婦なら30万、3歳以上の子供が2人いれば一回で50万くらいになります。平均的な収入ならば、1年に1回渡航するのも厳しくなります。海外の実家へ行く「帰省」以外の普通のレジャー旅行にお金を使う余裕はほぼ無くなってしまいます。


子連れ海外渡航のためには有給も必要


やはり金銭的なところがネックですが、海外の実家への帰省となれば、せっかく飛行機でお金をかけていくので、それなりに長い期間滞在したいと感じるでしょう。子供はまだ良いですが、大人はそのために仕事を休まなければいけないため、年休は帰省のために取っておく必要があります。

上記のように、国際カップルの結婚では、両者の義実家への国際的な行き来の必要性と大変さがまず筆頭に上がると思います。「じゃあ行かなきゃ良いじゃない」と思うかもしれませんし、その方はそれで良いでしょう。

しかし我が家の場合は結婚10年目の今、自分が親になり、子供の教育のためなども考えるとやはり、なるべく家族に寄り添っていきたいと強く思うようになってきました。

もう少し続きます… →その2へ

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