2017年10月11日水曜日

昔の生活:おばあちゃんのお月見


季節は10月、日本だと運動会やお月見、遠足などイベントの多い季節ですね。

この季節になると、日本の祖母から聞いたお月見のお団子の話を思い出します。

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おばあちゃんの子供時代のお月見


この季節、テレビのアニメや絵本などでは、木の入れ物に山のように積まれたお団子のイラストを目にします。

でも、関東で生まれ育った私に、このような絵面は絵本の中や「お月見のイラスト」としては見ても、実物を見る機会はありませんでした。

で、このような「山積みのお月見用のお団子」について、実際にお供えしていたものなのか?と祖母に聞いてみました。

祖母は今はもう80代。大阪の田舎の出身でしたが、若い時に関東に嫁いできた人です。

祖母の答えはこうでした。

「もちろん、本当にこういうのを各家庭で用意して、お供えしていたわよ。」

「お月見の日には、たくさんお団子を作って、お皿とかお盆に並べて、それを縁側に置いておくの。」

「萩とススキも添えて、一緒にお供えしていたわよ。」

へーやっぱりそうなんだ。今の都会の家庭ではそんなことしないけど…と思っていると、続いて祖母はこう言いました。

「あ、でも丸くて白ければ何でもよかったかも。お団子じゃなくて、里芋の煮たのだったこともあったわ。」

里芋!?

まさかのお団子じゃなくても良い説。少なくとも祖母の田舎ではそうだったようです。面白いですね。

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お供えのお団子は子供たちがつつく


さて、このお月見のお供えの話には続きがあります。

「お月見の日には、近所の子供たちと一緒に声を掛け合って、各々長い箸とか櫛を持って出かけて行くの。」

「ご近所を周って、縁側に置いてあるお供えのお団子の山から1つ、持ってきた箸で刺して、取って食べるのが楽しいのよ~。」

...とのこと。お供えのお団子は、その日のうちに子供たちが食べに来るものだったそうです。


「縁側にお供えした団子(や里芋)は近所の子供が食べに来る。もちろん大人もそのことは把握していて、そのつもりでお供えするものだったよ。」

「子供側としてはわざとコソコソと、家の人に見つからないように食べに行くのがスリルがあって楽しかった。」

何と!! つまりは、祖母の話によるとお月見の団子は、自宅だけでなく近所の子供たちが「こっそり」食べるために縁側にお供えしてあって、子供たちはご近所を周ってそれを少しづつ食べるという楽しいイベントだったようです。

田舎だったので、近所の子供たちは皆顔見知りだし、他所の家の縁側にこっそり入っても大丈夫な環境だからこその文化ですね。


「仲の良い子供と一緒になってね、「次はOO産地へ行こうねー」なんて声を掛け合って、楽しかったわよー。」

...

確かに楽しそう!!

なんか、ちょっとハロウィーンぽいですね。

祖母の中でも子供のころのお月見は楽しい風習として強く記憶に残っているようで、10月になるとその話をしてくれます。

これはあくまで祖母の田舎での話ですが、お月見の風習やルールは、きっと地域ごとに色々な違いがあるのでしょうね。

祖父・祖母の時代の話や風習はいつ聞いても興味深いものです。

伝え聞いた古い習慣や文化、子供たちにもつなげたいですね。ニュージーランドでもお団子作るかな~

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